- 1 スピエラ縮毛矯正後、同時にスピエラでカールパーマをかける
- 1.0.1 縮毛矯正部分については、ヒモストSpでいつも通りに還元を行う。その際に、毛先までヒモストSpでの還元も可。
- 1.0.2 1剤を流し、縮毛矯正部分はアイロンを行う。
- 1.0.3 その際に、毛先は乾いているので、アクティブアシッドカールもしくはFローションでつけ巻き。(理由としては、ヒモストSpでプレ還元はしていても一旦乾いてしまうと側鎖結合がくっつき、水でワインディングをしてもかかりが安定しない為)
- 1.0.4 ロッドについては、通常のロッド選定を行う。理由としては、スピエラでのダブル還元になり、髪質によってはかかりすぎる場合もあるため、テストカールが弱いと感じた時は時間でコントロールを行う。
- 1.0.5 2剤については、縮毛矯正と同じ、bR2液+Bジェルで2度つけを行う。ただその場合には、先にパーマの部分をローションで塗布しないとフォーム(泡)では浸透が悪い。
- 1.0.6 ちょこっと情報
スピエラ縮毛矯正後、同時にスピエラでカールパーマをかける
「スピエラ縮毛矯正後、同時にスピエラでカールパーマをかける」にはどうすればよいのでしょうか?というお問い合わせが、サロン様からございましたので、それを題材にした施術方法を記載いたします。
今回は、スピエラ縮毛矯正と同時スピエラでのカールパーマですが、本来、縮毛矯正とデジタルパーマとの組み合わせで行うことが多いストカールですが、今回のスピエラを使用した縮毛矯正にスピエラでカールパーマを施術する観点から様々な応用がわかりやすいかと思い記載する事に致しました。
【施術薬剤内容】
☆ヌースフイットの「ヒモストSP」単品(スピエラ還元剤)で縮毛矯正を実施。
☆毛先は、ヌースフイット「アクティブアシッドカールもしくはFローション」で実施。ともにスピエラ還元剤
【スピエラ縮毛矯正について】
スピエラ単体で縮毛矯正を行うととても艶やかなきれい髪になりますが、剛毛などの伸びにくい髪の場合、施術時間がとてもかかります。
以前、弊社講習会で行った「スピエラ単体の縮毛矯正」をご紹介します。
時間がかがり、癖が1ヶ月程度で出てしまうことなどもありますので、剛毛などにはお勧めしません。細毛やダメージ毛などの髪質には良いかと思いますが、通常であれば、GMTとスピエラを混合させた縮毛矯正をお勧めします。スピエラとGMTの混合なら伸びやすく、ツヤ感なども大差なく、またダメージもなく、さらに時間も随分と短縮になり、後々癖も出てしまうこともなく施術が行えます。今回は、スピエラ+GMT縮毛矯正の事に関しては、これ以上触れません。あくまで、上記写真は参考にしてください。
【スピエラ単品縮毛矯正+毛先スピエラ単品カール施術方法】
「スピエラ縮毛矯正後、同時にスピエラでカールパーマをかける」には
工程としては、
縮毛矯正部分については、ヒモストSpでいつも通りに還元を行う。その際に、毛先までヒモストSpでの還元も可。
1剤を流し、縮毛矯正部分はアイロンを行う。
その際に、毛先は乾いているので、アクティブアシッドカールもしくはFローションでつけ巻き。(理由としては、ヒモストSpでプレ還元はしていても一旦乾いてしまうと側鎖結合がくっつき、水でワインディングをしてもかかりが安定しない為)
※アクティブアシッドカールS ver(バージョン).2とFローションは同じスピエラのローションタイプの薬剤。
商品名 | 【第1液】アクティブアシッドカールS ver.2 (化粧品登録) 【第2液】アクティブアシッドカールフィックス ver.2 (化粧品登録) |
・アクティブアシッドカールS ver(バージョン).2 1.2液セット サロン価格 2,800円(税抜)
・Fローション 1液のみ サロン価格 2,700円(税抜)
☆アクティブアシッドカールS ver.2 スピエラ濃度 2.4%
☆Fローション スピエラ濃度 3.7%
この2点の違いはスピエラ濃度だけ(よりダメージには、アクティブアシッドカールが適している)
アクティブアシッドカールとFローションについてはどちらもスピエラのローションではあるが、濃度が違う為、毛先のダメージがひどい場合には、アクティブアシッドカールを選択する。
ロッドについては、通常のロッド選定を行う。理由としては、スピエラでのダブル還元になり、髪質によってはかかりすぎる場合もあるため、テストカールが弱いと感じた時は時間でコントロールを行う。
毛先パーマのテストカール 7分で一度テストカールをして、その後の放置タイムを決める。すでにW還元している状態なので、髪によっては掛かりやすい人もいる為に7分で一度テストカールがよい。
2剤については、縮毛矯正と同じ、bR2液+Bジェルで2度つけを行う。ただその場合には、先にパーマの部分をローションで塗布しないとフォーム(泡)では浸透が悪い。
2剤塗布の手順として、10分程度放置した後にロッドアウト。その後、根元から毛先まで再度酸化をさせる。
終了
※正式名称 ヒモストSP→(ヒモーストSP) ・ヒモストGMT→ (ヒモーストGMT)
ちょこっと情報
また今回はストカールの工程の説明を行いましたが、普段のパーマの手順についてお話を聞いたところ、アルカリの薬剤を使うことが多いとのことでしたので、通常のパーマもスピエラを併用することで、pHコントロールとフィブリル間の結合に作用させることができるので、ダメージを減らしながらも、柔らかくしっかりしたパーマをかけることができると説明をしました。その際の手順は、サロン様で使用している薬剤にアクティブアシッドカールもしくはFローションを10%混合するだけです。(チオ・シス・システアミンなどの還元剤に10%ミックス)
結果内容
- PHを下げる効果
- 過膨潤を抑える
- 疎水性部分の結合に働きかける(通常薬剤は、親水性のフィブリル間の結合に働きかけるが、スピエラは疎水部分に働きかける能力がある) それによって今までできない部分の結合を切ることができるので、結果PHを下げ、過膨潤を抑えてもパーマが掛かるようになる。
毛先ダメージの毛髪の場合、チオ・シスなどの通常の還元剤でパーマをかけると中間部分はしっかり掛かっても毛先は弱い・だれるなどがよく見受けられますが、スピエラを混合使用することで、毛先に残っている疎水部分の新たな側鎖結合に働きかけ、毛先もしっかり掛かるようになりますし、中間部分に対しても新たな疎水部分の側鎖に働きかけるので、①や②になってもウェーブ効率が良くなり、ウエーブが弱くなりません。健康毛もダメージ毛もアクティブアシッドカールもしくはFローションを10%混合するだけです。
備考
スピエラの掛かりを良くする【アクティブアシットアンテ】という助剤もあるが、アクティブアシッドカールS ver.2使用時には【アクティブアシットアンテ】との併用は、既に一度還元をしているので不要。
【アクティブアシットアンテ】とは、スピエラと構造は似ているが、「還元能力」をなくしてPPTやアミノ酸などを多く配合している処理剤。前処理剤として使用できる処理剤。スピエラの浸透を良くして(親和性を高める)薬剤の効果を高め、大量に含まれるアミノ酸やPPTによってダメージ予防する処理剤。 つけ巻きの場合はアクティブ(1液)の約1/2量。とヌースフイットのホームページ上には記載があるが、1/2量では多すぎるかと思う。パーマ施術部分に適量を塗布する程度が良い。また、薬剤塗布の際は手袋着用とあるが、スピエラを使用してつけ巻きでやる場合は、手荒れの方もいるので着用した方が良い。※スピエラは手荒れをする方もいる為。