「2019年美容室経営動向」サロン様にアドバイスさせて頂いている事柄③ 3/3

美容室経営動向

10.本格的な中高年対策が必要な時代に突入!  エイジング対応メニューが重要な時代

高齢化


今の状況は、高齢者人口(65歳以上)は3384万人、総人口に占める割合は26.7%と共に過去最高。しかし、これからもっと高齢化します。
今現在全国 4人に一人が65歳以上  26.7%   今現在全国 12人に一人が80歳以上 約8.3%
今現在全国 2.2人に一人が50歳以上  約45%  今現在全国 1.67名に一人が40歳以上 約60%
全国の20歳以上の美容対象者の70%が40歳以上。今迄とは全く違います。対策が必要なんです。お客様の70%が40歳以上なのです。
参考に「40代になると女性の髪はどう変わるかをその年代の方々の悩みからリスト」してみましたので、参考にメニュー化を検討してはどうでしょうか!

貴店のチカラで一つでもお客様の悩みを解消してあげることがファン客(優良顧客)を作る近道です。

  • 髪のごわつきを感じるように
  • クセが出やすく、髪がチリチリになった 
  • ハリ・コシが無くなる
  • 髪がベタつき抜け毛が増える
  • 全体的に髪が細くなる
  • ボリューム感がなくなる
  • 髪をセットしてもすぐに崩れてぺちゃんこに
  • つむじや生え際あたりが抜け毛によって薄く
  • それと髪が弱くなったことで縮れ毛も多くなる
  • 髪の毛が広がりやすい
  • スタイリングが決まらないから時間がかかる
  • 白髪
  • 老けこむ
  • 艶がない
  • 乾燥したパサつく
  • 頭部の周りから臭う 加齢臭
  • 頭皮の乾燥
  • パーマ・カラーで傷んでしまう

加齢と髪質の変化について、参考までに 

加齢により髪質が変化するのは頭皮のエイジングが原因です。年齢と共にだんだん頭皮にたるみが生じるため、毛穴が歪んでしまいます。その結果、真っ直ぐな髪の毛が生えてこず、うねってチリチリになってしまうのです。また、年齢と共に髪に栄養が届きにくくなることも原因の一つです。ホルモンバランスも女性の髪に影響を与えます。これらは「エストロゲン」という女性ホルモンが影響しています。エストロゲンは、胸を膨らませたり、丸みのある女性らしい体を作ったりするなどの働きがありますが、髪を育てる働きもあります。35歳を過ぎるころから、卵巣の機能が低下していき同時にエストロゲンの分泌量も低下していきます。美しい髪を育てていたエストロゲンが減少するので、髪質が変化していってしまうのです。エストロゲンの減少によって、髪がうねったり、パサついたり、ツヤがなくなったり、抜け毛が増えるなどの変化が現れます。また、女性ホルモンの減少は相対的に男性ホルモンが増加し、影響を受けやすくなります。「テストステロン」という男性ホルモンが髪に影響を与えることが分かっています。テストステロンは男性らしさを育てるホルモンですが、これが代謝によって「ジヒドロテストステロン」に変化すると、髪の成長が阻害され、皮脂の分泌が促進されてしまいます。その結果、様々な影響が髪に出始めるのです。

高齢化

お客様の70%が40歳以上なのに40代以上のお客様に対してのメニューが少なすぎると感じるのです。

もっと対応したメニューをお客様に提供してはどうでしょうか! 

例えば、「加齢に伴う髪の悩みから」効能を前面に打ち出したメニュー化【 当社製品での対処法の一例 】 

《クセが出やすく、髪がチリチリになった・髪のごわつきを感じるようになる・それと髪が弱くなったことで縮れ毛も多くなりました・髪の毛が広がりやすい》
対処法 傷めない酸性縮毛矯正・簡易な酸性くせ毛矯正・プレックスメントフォルムコントロールによるトリートメント施術

《ハリ・コシが無くなり・全体的に髪が細くなって・ボリューム感がなくなり・髪をセットしてもすぐに崩れてぺちゃんこに》 
対処法 ボリュームを出すにはやはりパーマ。しかし、通常のアルカリ薬剤では、逆効果もあるので、酸性域のパーマ剤を使用し、傷めないエイジングパーマとしてお勧め・ムウムシャンプーの利用をお薦め(理由をしっかり伝える・利用者の使用前と使用後の写真を店内表示)

《髪がベタつき抜け毛が増える》
対処法 ヘットスパとホームケア(サロンの施術だけなら不足 毎日のケア対策が必要)

全体的に髪が細くなって・ボリューム感がなくなり・つむじや生え際あたりが抜け毛によって薄くなりました。薄毛・それと髪が弱くなったことで縮れ毛も多くなりました
対処法 育毛ヘットスパとホームケア(サロンの施術だけなら不十分) ムウムシャンプー・FGF7・増毛・プレックスメントフォルムコントロールによるトリートメント施術

スタイリングが決まらないから時間がかかる》 
対処法 酸性域のパーマなら傷めないのでお勧め(パーマでスタイリングを楽に!) しかし傷めない酸性パーマなどがお薦め

白髪
対処法 ヘナカラーは当たり前だが、損傷がない・カブレない特殊カラーシュミエル・カラーサプリチャージ・プレックスメントカラープレックスなどで特異性を訴える

老けこむ
対処法 パーマスタイリングで若返り 酸性域のパーマなら軟化させないで硬化させ傷めないのでお勧め カラーの色使い(若返りを目的としたカラー) 

艶がない》《乾燥したパサつく》
対処法 ヘアエステ・プレックスメントによるトリートメント施術

頭部の周りから臭う 加齢 《頭皮の乾燥》
対処法 育毛ヘットスパとホームケア(サロンの施術だけなら不足)

《パーマ・カラーで傷んでしまう》
対処法 酸性域のパーマなら軟化させないで硬化させ傷めないのでお勧め・カラーはサプリチャージ・カラープレックスメントなどがお薦め

11.美容師さん自身(経営者・スタッフ)の事を考えると「厚生年金に加入(社会保険)」一番重要なのは健康保険ではなく、厚生年金(セットされているが本来重要なのは老後の厚生年金)

年金

厚生年金の加入をお薦めしています。まだ、20代だから・30代だからまだ先に考えると思っている方、年金は長期間加入しないとそれなりの年金収入になりませんので、後で後悔することになります。是非、早い加入をお薦めします。お一人サロンでも法人化すれば社会保険(厚生年金)に加入できますし、法人化も以前と比べると比較的設立しやすくなっています。

国民年金だけの加入では、老後どうやっても足りません。確かに社会保険(厚生年金)の費用負担は大きいのは事実です。しかし、仮に65歳程度を美容師の定年と考えて、100年生きる時代ですから35年間の生活費が必要となります。月額の生活費を20万円と仮定した場合、年間240万円が必要で35年間ではなんと8400万円必要となるのです。

その内、国民年金だけでは、満額でも年間年金額 77万9300円(※毎年改定されます) 77万9300円×35年間=おおよそ2728万ですので、8400万円-2728万=5672万円不足する計算となります。これではどうやっても生活していけません。5672万円を貯蓄されている方なら良いでしょうが、私の知る限りほとんどの方はこの金額を貯蓄できません。しかし、現実に必要な老後資金なのです。将来誰も助けてはくれませんし、行政からの生活保護を受けるにも限界があるかと思います。本当に深刻な問題点なのです。

昨今の美容室経営の実態として、本当に利益を上げているサロンは僅かで赤字経営が多い美容業界です。仮に現在黒字経営で、貯蓄が順調に進んでいたとしても、商売をやっている限り、絶対今後も黒字経営で貯蓄がしっかりできる保証はありません。商売を20年30年と続けていけている方が圧倒的に多い業界であれば、話は別ですが、30年継続して順調に経営しておられる方は、どの程度いらっしゃるか調べてみると分かりますが僅かです。その中で、これほどの貯蓄が可能かと考えると私は「無理」と言わざる負えません。その為にも何としても社会保険に加入するべきだとおもいます。しかし、社会保険加入したからと言って全てを賄えるかと言うとそれも疑問が残ります。なぜなら、加入期間が短ければその分、厚生年金でももらえる金額も少なく、厳しい状況にあるかと思います。美容室に於いて、20歳から厚生年金に加入していれば良いのですが、大半の方は社会保険に加入しても30歳・40歳・50歳となってからの加入が多く、社会保険加入が騒がれたのがまだまだ最近の事で、その分加入期間が短い為に受給額も少なくなります。(政府も65歳からの受給を70歳まで遅らせて受給するという方法で、その後の受給金額を増やす方法を推奨しています)

12.美容師としての定年を決めて、計画行動することが自身にとってとても重要になる。

そうすると人生設計として「何歳まで働く」という計画行動が必要となり、それに沿った行動や営業方法が問われることとなります。因みに国民年金だけでは、月額平均最大で、64,000円程度しかならず、到底足りません。また、体が資本の美容師ですから、病気・けがなどで働けなくなった場合、収入が得られません。

日本の公的年金制度には次の3つの役目があります。

◎老後の生活保障(老齢年金)
◎自分が万一死亡した時に残された遺族のための生活保障(遺族年金)
◎自分自身が病気やケガで障害を負ったり働けなくなったりした時の生活保障(障害年金)

参考までに

老後に受け取る老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)

老後に受け取る老齢年金には、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類があります。

老齢基礎年金:国民年金に10年以上加入した人が65歳から受ける、全国民に共通した年金

老齢厚生年金:厚生年金に加入していた人が、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしたときに、65歳から老齢基礎年金に上乗せして受ける年金

◎国民年金加入者(第1号・第3号被保険者)は「老齢基礎年金」を受け取り
◎厚生年金加入者(第2号被保険者)は「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」を受け取れる、2階建ての構造

つまり、国民年金加入者と厚生年金加入者とでは受け取る老齢年金に大きな違いがある点に注意が必要です。その理由は、毎月支払う保険料に違いがあるからです。国民年金保険料は一律の金額ですが、厚生年金保険料は報酬月額に規定の比率を掛けた金額となっていて収入が高くなるほど保険料も上がります。また労使折半の仕組となっているため、給与から差し引かれている厚生年金保険料と同額を更に会社がプラスして支払っています。(その為に経営者の皆さん本当に苦労しています)
厚生年金加入者は、国民年金加入者に比べると(会社負担分も含め)高い保険料を支払っていることになります。そのため受け取る年金額にも差が生じるのです。また、厚生年金加入者の配偶者で年収130万未満の人は、保険料の負担がなくても国民年金に自動的に加入となるなど、厚生年金加入者の世帯には利点が多いと言えます。
とくに国民年金加入者の人は、将来受け取る老後の年金額が厚生年金加入者に比べて思った以上に低いということを知っておき、対策案を早めに取ることが大切です。

老齢年金はどのぐらい受け取れる?

老齢基礎年金の受給額

20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めた場合に、65歳から受け取る老齢基礎年金の年額は次の通りです。

★平成30年4月分からの年金額 77万9300円(満額) ※毎年改定されます。

月額にすると6万4942円となり、仮に夫婦が共に国民年金加入者の場合、夫婦合わせて月額12万9883円ということになります。

ただし保険料の未納期間があると年金額の計算の対象期間にならないため、その分給付額も減ります。また保険料が全額免除された期間がある場合は、その間の年金額は1/2(平成21年3月分までは1/3)となります。参考までに、国民年金受給者の平均年金月額は平成28 年度末現在で約5万5000円(※)となっています。
※厚生労働省「平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

老後

老齢厚生年金の受給額

老齢厚生年金の受給額は報酬月額によって異なります。日本年金機構や金融機関などが提供している「年金見込み額の試算」を行うWEBサイトを活用して計算してみるといいかと思います。

日本年金機構「年金見込み額の試算」 https://www.nenkin.go.jp/n_net/n_net/estimatedamount.html
なお、厚生年金保険受給者の平均年金月額は、平成28年度末現在で約14 万8000円(※)です。※厚生労働省「平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

しかし、途中加入の40歳からの加入となるとすでに20年経過している為に60歳までの支払期間40年の内、半分の20年の払込になる為に収入として得られる金額は、上記の平均14万8000円の半分という結果となります。あくまで平均としての計算ですが、随分少なくなります。(※平成29年8月までは、保険料納付済み期間が原則25年以上必要でしたが、現在は10年間の保険料納付済み期間があれば老齢年金を受け取れるようになりました。)

年金の繰り下げ受給制度

現在の年金制度は、「65歳」から受け取り始めることが基本となっています。しかし、自分が申請することで、受け取りの開始を「60歳」から「70歳」の範囲で、指定することができます。そして、65歳より前に受け取る「繰り上げ」をすると年金が減らされ、65歳より後に「繰り下げ」をすると年金が増えます。

この他に65歳前に支給される特別支給の老齢厚生年金など色々年金については、ご自身でよくお調べになられるのが良いかと思いますが、しかし、何といっても年金を収めていないともらえないことは当たり前のことです。

その上で、美容師としての定年を決めて、計画行動することが自身にとってとても重要になるのです。」

美容師の場合、ご自身の年齢と共に固定客のお客様も減少していくのが一般的ですので、売上(収入)も減少していきます。そこを考えたらそれに応じた年金受給は、重要ポイントと言わざる得ません。それでも十分な収入には至らない可能性があります。「じゃどうすれば良いんだ!」と声が聞こえてくる気がしますが、結論は「生涯働き続ける」ことが、現在私が言えることであります。現状の収入までは得られなくても、年金と合わせた金額になればそれなりに生活していける額になるのではないかと思います。また、自分自身が病気やケガで障害を負ったり働けなくなったりした時の生活保障(障害年金)も厚生年金をしっかり払っておけばそれなりに受けられます。

13.美容師確保(人材確保)に不可欠な就業規定の確立 福利厚生 一生働ける環境づくり

生涯現役

金融庁の審議会の報告書が2019年6月3日に公表され、1週間あまりで「老後資金は2000万円必要」というフレーズは、誰しも知ることになり、麻生太郎金融担当大臣が報告書を受け取らないと言い出し、さらに混乱状態になったり、審議会に関わった金融庁職員、審議会メンバーは、予想を超える反響の大きさに驚くとともに深刻なことに・・・。そもそもの発端は、5月22日に行われた金融庁の審議会報告書案(6月3日の報告書の素案)を朝日新聞が翌日の朝刊1面トップで大きく取り上げたことでした。記事の内容は「人生100年時代に向けて長い老後を暮らせる蓄えにあたる『資産寿命』をどう延ばしていくか。平均寿命が延びる一方、少子化や経済環境の変化などにより、政府は年金支給額の維持が難しくなり、老後の生活費についてかつてのモデルは成り立たなくなっていると金融庁は指摘。

掲載日の夕方には、4000前後ものコメントが付いており、そのほとんどが報告書案に否定的なもので、ネット上は炎上気味。「年金制度を維持できないのは政策ミスなのに、なぜ国民が2000万円ものお金を自助で貯めなくてはいけないのか」といったコメントが多数だったそうです。月の収入が約21万円に対し、支出が約26万円。毎月5万円の赤字でこの分は老後資金より取り崩すことなる。1年間で60万円、65歳から95歳の30年間では2000万円近くに上る。といったものでしたが、ベースになっているのは月の収入が21万円あることを前提にしています。しかし、厚生年金に加入していなければ、2000万円どころでは済まなくなることは理解できるかと思います。いくらきれいごとを並べても老後必要なお金のことはみんな理解しているのです。それを考えたら、社会保険に加入していない美容室や会社に勤務しようと考える人はまれじゃないかと思うのです。益々人手不足になります。美容師になった時から社会保険加入、それでも足りないから働けるなら一生働ける環境のある美容室となっていきます。人材確保には、これをまず最優先しない事には、人は集まりません。今までの美容業界のやり方では、先がないことを自覚する時期かと思います。本当に経営者の方々は、人件費負担が大きくなり大変苦労します。しかし、経営者ご自身も同様に必要になる年金であることを考えると全体的な経費を見直し、必要ないものを削除して加入することをお薦めします。

14.高客単価より安定した客単価で、集客数確保の方が重要 過度な高客単価は、危険性が伴う

これから高齢者が益々増える中、限られた年金で生活が求められる方が多数出てきます。そんな中、高単価の料金設定より気兼ねなく年金暮らしの方でも払える料金体制が必要じゃないかと思うのです。高齢者の固定客は年々来店回数も減るだろうし、客数も減っていくことが想像できます。減った客数を高単価でカバーしても、減っていくお客様と同時にお店の活気も失ってしまいます。やはりお店には活気が必要で、その為にはある程度の客数が必要なのです。その為に過度な高客単価設定はするべきではないと思います。しっかりと計算された安定した客単価を維持し、客数確保を最重点にする事が大切な時代ではないでしょうか。

15.地方都市の美容師は年寄りばかりになる 近年の美容師は、毎年全く増えていないと同じ

最後に新人美容師が増えていないことを振る舞えて、考えれば分かることですが美容師の高齢化が進むことは間違いないことかと思います。特に地方都市は年寄りの美容師ばかりになります。いくら都会から若者が帰ってきても数が知れています。それに備えた経営戦略も重要ポイントかと思います。

あなたならどうしますか? 以上、少しでも参考になって頂ければ幸いです。

「2019年美容室経営動向」サロン様にアドバイスさせて頂いている事柄① 3/1

「2019年美容室経営動向」サロン様にアドバイスさせて頂いている事柄② 3/2

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